メンバー詳細

財政担当理事所信

財政担当理事  平野 達也

J.A.シュンペーターは「租税国家の危機」で、財政学の範疇を政治、市場、社会(共同体)の統治(ガバナンス)領域まで広げ、「予算」は「あらゆる粉飾的イデオロギーを脱ぎ捨てた骨格」であると言いました。ここに、財務と財政の差があり、「財政」にはガバナンスという調整機能が含意されているのです。また、K.ポランニーの「大転換」が再注目されてから久しいですが、行き過ぎた市場経済、失われた30年、先の見えぬ新生活様式、からもわかるように、現在もまた「大転換」の時期であり、その視点は、多くの示唆を我々に与えてくれることへは批判の余地がないと思います。
豊橋青年会議所の活動全般は、公益社団法人としての法令順守の上に成り立っており、裁量の余地はあるものの、法律の範囲内で行われる必要があります。その制度の中で、どれだけ公益性の高い事業を展開できるかを議論し、判断し、実行しなければなりません。新生活様式が叫ばれて3年目の2022年度こそ、あらゆる想定を視野に入れ、当初から建設的な事業計画が行えるように導いてまいります。また、同時に組織内規定の運営方法にも目を向けなければなりません。自分たちで決めたルールが、この時代に合っているのかを批判的に捉え、今後の組織運営のために方法論的集団主義の視点で検証していきます。この2点に注力し、今までの経験を活かし、組織とは何か、メンバーとは何か、そして地域のリーダーとは何か、を考えていきたいと思います。
シュンペーターとポランニーは学問領域を越え、以降の社会に多大な影響を与えました。与えた影響もさることながら、2022年という時代まで彼らの思想が受け継がれていることに歴史的価値があります。財政顧問という立場で、「調整」機能として組織運営に関わりながらも、未来の組織運営に寄与できる視点や考え方をこの組織に残せるよう、微力ながらLOMの下支えをしてまいります。