理事長所信

2021年度 理事長所信

公益社団法人豊橋青年会議所 2021年度

第70代理事長  内藤 貴教


創造

〜 ともに変化を起こそう!! 〜

 

 

 

 

 

はじめに

1951年、全国で17番目に設立された青年会議所として、豊橋青年会議所はその歩みを始めた。そして、創立以来70年間絶えることなく、率先して道を切り開き、時代とともに変わりゆく地域社会の未来を常に見据え、その歩みを進めてきた。そして、「まちづくり」として地域社会の課題を解決する運動を展開し、若者らしい大胆な視点と行動を持って議論を重ねることで「ひとづくり」が成され、この地域に数多のリーダーを輩出してきた。「不連続の連続」の歴史は2021年の今も脈々と受け継がれている。10年前、2010年代に目指すべき運動の方向性を指し示す指針が策定され、どのような状況下に置かれてもその指針を羅針盤として活動を推進してきた。10年間の運動指針をもとに歩んできた我々は本年度、過去の運動を再度検証するとともに、次代へと青年会議所の理念を紡ぐリレーランナーとして、未来の10年間、そしてその先までをも見据えた地域社会の羅針盤となるべく、創立70周年という節目に、新たな運動を展開していく。

ひとが一人だけで出来ることには限りがある。「ともに」協力し、互いの個性や強みを活かし、役割を認め合い、パートナーシップを形成することで、ひとの力は2倍にも3倍にも活かされていく。これは、青年会議所活動も同じである。そして、わたしは、それはひとに限らず、組織同士のコラボレーションや、地域社会においても同様ではないかと考える。

近年、ダイバーシティーの尊重ということが盛んに叫ばれている。あるいは、SDGsにおいては「パートナーシップで目標を達成しよう」というゴールが設定されている。高度経済成長の末に迎えたバブル経済も30年前に終った。失われた30年との言い方もあるが、私は社会の成熟に対し回答が見いだせなかった時代と捉えたい。私たちは、そのような時代の転換点にいる。全員が同じ目標に向かって競争的に力を高めることが発展に繋がった時代ではなく、それぞれが互いを尊重しあい個性を強みとして活かし合うことが社会の発展になる時代になったのである。「ひとづくり」にも「まちづくり」にも、一人の優れたリーダーが変化を先導するのではなく、みなが力を合わせて「ともに」変化を起こす時代の青年会議所を、この70周年の契機として創り出していく。

 

未来づくりグループ

1951年の創立以来、現在に至るまで、常に未来を見据えた活動に挑戦してきた。理念に基づいた活動は運動として波及し、その運動は、豊橋青年会議所を起点とした様々な市民団体を生み、地域に根ざした活動を続けている。また、市民運動の高まりにより、この豊橋でも、豊橋青年会議所だけでなく、多くの個人、団体の皆様が、それぞれの立場で、この地域の為にご尽力をいただいており、心からの敬意を抱いてやまない。そしてなにより、卒業された先輩諸兄の皆様、近隣地域で活動する同志である他の青年会議所の皆様も、このまちが明るい豊かな社会へ向かう為にかけがえのない存在である。

そこで、創立70周年を契機と捉え、このまちにゆかりを持つ様々な立場、様々な団体の皆様に敬意と感謝を伝え、これまでの青年会議所の運動を振り返ると供に、我々の向かうべき未来の方向性を共有する場を設ける。そこでは、今なお関係の続く市民団体の皆様、そして先輩諸兄の皆様はもとより、地域で活動する同志との新しい交流を模索しながら、より強固な連携を築きたい。そして、その中において、私たち青年経済人が集う青年会議所だからこそ提示できるこのまちの未来像を提示し、ご理解とご協力をいただき、このまちに住まう人々みんなで、「ともに」変化する第一歩を踏み出したい。そのためには、まず、私たちメンバーがこのまちを作ってきた人々に対し、心からの敬意と感謝の気持ちを持ち、どのような活動をなさっているか関心をもたねばならない。創立以来関わっていただいたすべての人へ感謝を伝え、このまちを明るい豊かな社会にする為に、互いに関心を寄せ合う強力なパートナーシップを地域の皆様との間に築きあげていこうではないか。

そして、そのパートナーシップの発想は、この地域の発展に欠かせないものと考える。この地域には、古くからの歴史がある一方、技術系研究機関、企業の集積があり、広く産業として捉えれば、一次、二次、三次、ひいては六次化産業まで、多くの多様な産業が活況を呈する可能性を秘めた地域である。さらには、自然に目を向ければ、海、山、川、平野、台地と様々な地形に彩られ、このまちの多様性の根底となっている。一方、少子高齢化、東京一極集中の波は、この地域にも押し寄せ、2040年には豊橋市の人口が30万人を切るという予測さえある。今こそ、この地域の持つ多様性を活かし、様々な人々が集う活気ある地域にしていかねばならない。市街地には市街地の、郊外には郊外の、農村部には農村部の良さがあり、地域の中で果たす役割がある。そこに優劣はない。互いに重要な役割を担い合うことで、地域の資源や経済が循環し、この地域が形作られている。だからこそ、この地域内のそれぞれのエリアが、その個性と役割を最大限に発揮し、「ともに」変化を起こしていくことが、人口減少社会でもこのまちが活気を持ち続けるためになくてはならないことであり、本年度はそのために地域が集う大きな第一歩を踏み出していく。そして、それぞれの地域がコラボレーションを起こし、「ともに」変化が起きた先には、この地域各所の特色、この地域の様々な産業の特色を活かした、新しい産業や雇用が生まれ、若者が定着するだけでなく、他地域からの転入も呼び込める、輝かしい地域が生まれるものと確信する。

 

人づくりグループ

先に述べたとおり、私は、このまちには、今こそ、地域の力を合わせて、「ともに」変化を起こすことが必要であると考える。そのためには、「ともに」変化を起こすことが出来るリーダーが必要である。それはすなわち、私たち人間の0から1を生み出すことができる創造力や発想力、それらをまとめ上げるコミュニケーション能力、人々を繋ぎコラボレーションを生成し、あらたな思いも寄らない答えを、人々の協力による化学変化の中から産み出させるような、「ともに」変化を起こさせる力こそが未来に求められる重要なファクターであり、今手に入れるべき人間としての能力であると考える。
正解のない時代と言われる。技術革新により時代は急速に変化する。このような時代では、ロジックにより正解を導きだし、その姿を指し示し従わせていくようなリーダーシップではなく、人々に寄添い、共感し、個人の持てる力を引き出し、一人では辿り着くことが出来なかった、創造的な発想へと導いていく、議長のようなファシリテーション型のリーダーこそがふさわしい。正解を教えるのではなく、あの人に相談すれば、色んな人を巻き込んで、会話の中で進むべきインスピレーションが自然ともたらされるだろうと頼られる存在が、地域の各所にいる。そんな地域になったら、このまちは、どれほど輝く地域になるだろうかと夢見てやまない。もちろん、そのためには、まずは私たち自身が、そのような存在へと成長する必要がある。そして、私たちだけでなく、門戸を広げ、このまちに一人でも多く、そのような新しいリーダーを誕生させ、ともに変化を起こしていきたい。

だが、地域にそのようなリーダーが多く誕生しても、地域自体の人口が減少しては、発展には繋がらない。地域の人口を維持するためには、まずは、若者がこの地域に住むことに魅力を感じるような新たな産業を興し多くの雇用を生み出す必要がある。そして、そのような雇用を生み出す企業を作るのは、経営者、すなわち、企業のリーダーに他ならない。個性の多様化が叫ばれて久しい。今の時代の若者は、そのような教育を真っ只中で受けてきた世代である。その時代の若者の気質をとらえ、魅力ある職場を作り、若者にこの仕事で働きたいと思わせるような知的好奇心や自己実現欲求に応え、彼らの学んできた新しい技術や知識を多いに活かせる職種や雇用を生み出していくことが、地域に若者を増やしていくためには欠かせない。

そのためには、経営者と今の若者を繋げていかなければならない。豊橋青年会議所の平均年齢は35歳を超えようとしている。成人式を迎える若者、これから社会に出る大学生は10歳以上年下の世代である。わたしたちは、青年経済人という言葉の元、分ったつもりにはなっていないだろうか。また、10年後には、彼らが私たちの世代となり、企業や組織に入り、このまちの未来を担っていく。今の若者の気質を率直に認め、理解するとともに、彼らにも我々の経験を伝え、ともに学び合い、このまちの産業と雇用に対してともに変化を起こす企業人を産み出していくことを通じて、このまちが若者を惹きつけつづけるまちとしていく。

 

組織づくりグループ

豊橋青年会議所が設立以来、絶えることなく継続してきたものが拡大活動である。今私たちが会員として活動できるのも、先輩方が入会へ導いてくれたからであることを忘れてはならない。これから先も、豊橋青年会議所が、より多くの地域の皆様とともに変化をおこし、増加しまちを発展させていくためにも、多くの同志と共に同じ目的に向かって活動を行う必要がある。そして、豊橋青年会議所に多くの同志が集うことは、リーダーとなり得る候補者を多く生み出すことでもある。

青年会議所というリーダーを創る学び舎に多くの会員が集うことは、それだけ多くの意見が生まれる。価値観の異なる多くの人たちとの議論を通じて、様々な創造力を得られることが、これからの社会において、地域のリーダーとしてともに変化を起こす力の源泉になる。そして、このまちのリーダーとなる候補者を一人でも増やせば増やすほど、このまちはさらに明るい豊かな社会へと近づいていく。多様な価値観との出会いにより創造力を養い、まちへの活性化につながることを目指して、会員拡大を行っていこう。

なぜ広報を行うのであろうか。広報の目的は様々であるが、広報活動は、運動を広めるだけではなく、青年会議所活動としての最大の拡大ツールでもある。どれだけ良い事業を構築していても、市民にとっては、広報を通じてしかその内容を伝えることはできない。また、運動の発信だけでなく、我々がどのような団体なのか、その活動内容の様子を広く伝えるためにも広報は欠かすことができない。さて、SNSなどでは、例えば、企業のアカウントは商品の紹介だけでなく、企業の日頃の様子を伝え、芸能人のアカウントでは作品の紹介だけでなく、私生活をも発信することで、より多面的な理解を促し、商品ではなく企業として、作品ではなく個人として、共感を呼び起こし、ファンを増やし、そして、その結果として、大きな発信力を持つに至っている。つまり、現代は共感広報の時代なのである。

そこで、運動の発信だけでなく、活動の報告にも力をいれていく。中でも、仲間となり得る候補者に共感していただくことを意識した創意工夫をし、広報を通じた会員拡大にも力を入れる。それにより、メンバーによる既存の繋がりだけでは捉えきれていない、まだ見ぬ仲間となりうる人々に我々のメッセージが届き、共感され、自然と入会候補者が増加し会員拡大、ともに変化を起こす仲間の増大に繋がっていくと確信する。

 

運営グループ

組織とは表舞台に立つ人が全てではない。裏方の仕事があるからこその組織である。会議体である組織のルールを決め、それを遵守し円滑な運営をしていかなければならない。青年会議所の活動にはすべに意味があり、ただやればいいではない。その理解をメンバーに促していきたい。そのためには各自が取り組む専門的な役職において、一人ひとりがその力を十二分に発揮し、LOM内のメンバーに対して最大限の活動が行えるよう下支えしていく必要がある。下支えとなる組織には、これまでの理事経験者を配置し、各委員会の議論に時には寄り添い、時には厳しく対応できる組織を目指す。具体的には、LOMのルールブックとなり事務を担う会務、組織全体の財務管理から事業の予算、決算を総括する財務、スケジュール管理や各種とりまとめ、セクレタリー業務を行う渉外、LOM内コミュニケーションやメンバー間交流の強化を図る企画、メンバーや次世代の教育や能力向上を行う開発。それぞれのミッションにおいて、LOMの屋台骨として常に組織がより良くなることを模索しつつ、責任感を持った活動を行っていこう。そして、本年度も法人格については目線を向け、定款や、予算、決算など様々な視点から豊橋青年会議所の在り方を運営グループが中心となり考察していく。

 

おわりに

豊橋青年会議所として、69年もの歴史の土壌がある団体として、私たちは、今何を創造し、今何をやるべきなのか。これからの豊橋青年会議所をよりよくするために、誰とどのような変化を起こすべきなのか。

69年もの間、先輩諸兄が耕してくれた土地に、本年度はどのような種子を播き、どのような肥料を与え、どのような管理をし、何が収穫できるのだろう。毎年同じ気候なんてありえない。虫がつくかもしれない、長雨もあるかもしれない、台風が来るかもしれない。

様々な障害を乗り越えたその先には、必ず大きな喜びがある。

未来の大きな収穫物を創造し、ワクワクした気持ちで、全員笑顔で、ともに乗り越えていこう 。

若者らしく大きな未来を創造し、ともに変化を起こそう!!

内藤理事長所信

内藤理事長
創造 ~ともに変化を起こそう!!~